読書漂流

面白かった本、役に立った本の読書記録・紹介です。

「日本文明と近代西洋」川勝平太 NHK出版 1991

静岡県知事の川勝平太早稲田大学教授時代に執筆した本。

本書は二部構成となっている。第一部では、従来の鎖国論に異議を唱えつつ、近代西洋と鎖国日本が達成した近代文明の歴史像について論じている。特に近代の産業の発展を支えた木綿の生産と流通に着目することで、開国後の日本が、非西洋国でありながら、近代化に成功した理由を明らかにしようと試みている。

第二部では、今西錦司の自然学や梅棹忠夫の生態史観、中尾佐助照葉樹林文化論などが紹介され、これら今西グループの文化文明論を引継ぎ、発展させていく姿勢を明確に示している。